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ゲームと好きなものを語る気まぐれブログ
まだ寒かった頃、スーパーで目にした百合根を一袋買って来ました。
食材として売られていたものですが、以前知人から「植えると花が咲く」と聞いていたので
ちょっとチャレンジしたくなりまして。大きめの鉢に3つほど植えて数ヶ月。
春の暖かさにコートを脱ぐ頃、小さな芽が出てどんどん背が伸びました。
出て来た葉っぱは茎から放射状に噴水のようにびっしり茂り、なんとも怪しい様相。
キレイっつーより、若干キモかった。時々刻々と背も伸びて行きますし。
一体この怪しい茎から何色のどんな花が咲くのかと、
我が子と一緒にその日が来るのを心待ちにしていました。

季節はどんどん進んで、初夏の空気に汗ばむ頃、遂に沢山の蕾が付きました。
日に日に色付き、膨らんで行く蕾の色は鮮やかな朱橙色。
そして、ある朝遂に一輪が開きました。そこでようやく種類を調べてみると
コオニユリと言う百合だと判明。なるほど、色や柄がまんまオニユリです。
艷やかなサテンのような小さな花は、日差しに映えてなんとも鮮やかで美しい。
毎日一つずつ開いて行くのを、楽しい気持ちで観察させて貰いました。

そんなある朝。次々咲く花を愛でていると何やら花びらの上で動くものが。
目を凝らしたら、生まれたばかりの小さな小さなカマキリでした。

まだ体調1cm程度。それでも立派な鎌があり、いっちょ前な姿をしています。
小さなお客さんはその日から我が家の百合の鉢に住むことになりました。
我々人間が覗くと慌てて逃げる。花びらの裏に回ってじっとしていたり、
時に風に揺れる葉を擬態しているのかゆらゆら揺れてみたり。
なんとも健気で可愛く、毎日出がけや帰宅時に観察するのが楽しみになりました。

百合の花が役目を終えて落ちる度、また次の花へと移って行く。
最後の花が落ちた後も、葉だけになった鉢にずっと住み続けて居ました。

雨の日は葉の裏でじっと耐え、天気が良い日はアブラムシをもりもり食し、
次第に大きくなっていくカマキリ君の姿を確認すると、なぜか私もホッとした。
そしてある日気づきました。なんと鉢にカマキリは二匹居た!
別々の茎に一匹ずつ、上手に住処として利用しながら暮らしていました。

そして数日前。遂にカマキリの姿が見えなくなりました。
大分育って来ていたので、百合に付くアブラムシだけじゃ足りなくなったのでしょう。
最初に一匹姿を消し、昨日遂にもう一匹も居なくなってしまいました。
もう居ないと思うとなんとも寂しいけど、どこかできっと元気に暮らしているはず。
新天地で沢山ご飯を食べて、立派なオトナに育って欲しいです。
最後の脱皮で無事羽が生えたら、いつか鉢に遊びに来て欲しいな。
夏の暑さは苦手だけど、こんな出会いがあるなら悪くないな、と思う今日この頃です。
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